居場所 大崎 洋
著者は自分のことを、アホやから、不器用やから、
人付き合いが下手くそ、人に理解されないからなど
かなり悪評価されています。
吉本でマネージャーとして働いているときは、
芸人さんの為に必死になって、
夢中になって動いていたようです。
居場所を探しながら、孤独を抱えながら、
人生で得た自分なりの気づきを「12のしないこと」
として挙げております。
本来は「したほうがいい」と言われるような
項目ですが、現実の世界では、どちらとも言えない、
白黒はっきりつかないことのほうが
多いのではないでしょうか。
本書を読むと、しないほうがいいんじゃない?
と思える気づきが得られました。
「12のしないこと」の項目にはありませんが、
全体的に共通しているのは「考えすぎないこと」
のように思えました。
経営者になられてから、大きな判断を躊躇なくして
しまったことを、アホやから出来たんだと思いますと、
書かれていました。
実際のところ、どうなのかはわかりませんが、
大事なことほど、考え過ぎると手を出せなくなりますよね。
まずは、気持ちが少しでも向いたら、
やってしまったほうが良いかもしれませんね。
たくさんの芸人さんをみてこられたようですが、
この人は伸びるなと感じたのは
「想像力」と「愛情」と「感謝」がある人だそうです。
これは芸人だけでなく、
他の職業の方にもいえることだと思いました。
著者の実家で、コンビ名(ダウンタウン)がまだ無かった
松本さんと会話しているときに出来てた、
宮沢賢治「雨ニモマケズ」は
今更ながら良い詩だなと思いました。
吉本興業では会長にまでなられた方ですが、
いまでも一人で過ごす居場所を大事にされているようです。
とても不器用の方のようですが、
暖かい人だなと私は感じました。
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