禁断の説得術 応酬話法 村西とおる

著者の活躍を知っているものとして、

どれほどの話術があれば、あれほどの結果を

出せるのか非常に気になっていました。

 

本書で語られる応酬話法とは、

お客様から投げかけられる疑問、質問、反論に

答えるためのセールトークのことだそうです。

 

英語教材の営業で、全国の1位セールス成績

をとるため日々切磋琢磨しながら話法を

少しずつ身に着けられたようです。

 

応酬話法はセールストークの総称だそうです。

本書ではその各話法について説明されていました。

 

●質問話法について。

質問話法とは、営業マンがお客さまに

質問することで、状況を知り、

問題の本質を知り、ニーズを炙り出すことです。

 

お客さまから返ってくる答えに対して、

「さしすせそ」でポジティブな反応をすること。

「さ」すがですね、

「し」んじられないほどすばらしい、

「す」ごいですね、

「せ」かいいちですね、

「そ」んなことがあるんですか、とほめること。

 

作家デール・カーネギーは

「世の中で、人にあることをさせるように

口説く方法はたったひとつしかない。

それは、その人が何となく自発的に実行したく

なるように、上手に道案内をしてやることだ」

と言ってます。

 

●繰り返し話法について。

繰り返し話法とは、お客さまの意見を

受け止める、反論しない、理解すること。

「値段が高い」と文句を言われたら言われたら、

「高いですか、おっしゃる通りです」

と同じ言葉を繰り返す。

 

自分の意見を理解してくれる

相手には好印象を持つものです。

相手とのカベを取り払うことが大切です。

 

●聞き流し話法について。

聞き流し話法とは、さまざまな断り文句に

いちいち反応してお客さまと議論をしないこと。

意見を直接否定されると、精神的なカベを

作られてしまい、営業どころではなくなります。

議論をふっかけられても聞き流し、

自分のペースに話を変えていく方法です。

 

私は相手の反応に、一喜一憂してしまうところ

があります。相手の反応に私は反応しない、

目的を見失わずに話ができるよう、

聞き流し話法を仕事に取り入れたいと思いました。

 

最後に著者の仕事観が書かれてありました。

己を知ることに関しての考え方が、

とても勉強になりました。

 

「彼を知り己を知れば百戦あやうからず」

己とは何か?自分を知るもっとも効果的な方法は、

仕事を通じて社会生活のなかで

自分の存在の意味を知ることです。

 

自分の仕事が、社会や会社や他人の役にたっている

ことを知れば、自分の価値がそこで明確になります。

 

ただ考えているだけでは知ることはできない。

人間は仕事の困難に遭遇して、

はじめて自分の正体を知れるのだそうです。