サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 会計編 三戸政和

本書は前著に対して出た、読者からの疑問に答えながら

会社を買うための会計の基本知識について説明しています。

大きな疑問は下記の2点です。

 

疑問①

本当に300万円で会社を購入することができるのか?

 

世の中の3分の2が赤字会社である。オーナーが高齢化

し後継者が不在になっている中小企業は沢山ある。

会社をたたむにはお金が必要になる。固定資産は処分

する時に負の資産に変わる。その他にかかる費用は多い。

そうなるぐらいなら1円でも 良いから会社を売りたい。

経営を引き継いでほしいと考える社長は多いのだとか。

 

疑問②

会社の選び方がわからない。

 

目利きができないと落ち目の会社を買ってしまうのでは

ないか。基本的な会計の知識を持てば会社の実態を把握

することができる。企業の大まかな価値は、

「純資産+営業利益3年から5年分」です。

 

これは財務諸表とよばれている

下記2つの表から求めることができる。

 

賃借対照表(BS)

これまでの会社の成績を表すもの。

過去から現在までの評価。

 

損益計算書(PL)

現在の会社の能力を説明するもの。

会社の将来をイメージできるもの。

 

この2つの表にのらない項目もある。

そこも重要であるため、データの比較や時系列で

しっかりと確認することが必要です。ある時期から

突然動きが変わっている場合は何かあります。

キナ臭いと思ったほうがよいそうです。

 

他にも会社の価値を判断するための最低限の会計知識

が本書に書かれてました。とは言っても初心者の私には

少々難しいところもありました。

 

本書のコンセプト

端的に言ってしまえば、会社を安く買って、会社の価値

を上げて高く売ることです。ですが会社を買って儲けよう

という発想を、まずは捨てたほうがよいようです。

 

サラリーマンで自分の労働価値を最大化できていない人

に対して小さな会社を買ってもらい労働価値を最大化し

さらには資本家として投資価値を最大化してもらう。

廃業を余儀なくされている先を継承する。サラリーマン

として鍛えてきたさまざまな事業運営のノウハウを

中小企業に投下して事業を継続させ、また発展させて

いくことを主な目的とする。

 

まとめ

大企業のサラリーマンである私には、中小企業の実態が

見えてこない。後継者を必要としている会社を知るには

そのような会社を紹介する専門業者へ登録するのが良い

そうです。または著者が運営する、会社を買うための

サロンに参加するなどの手段がある。

 

会社を買えるのはわかったが大変そう。リスクの方は

しっかりと時間をかけて洗い出せば見極めができる。

最悪、失敗したとしても会社を購入した分の損失で

済むようです。詳しくは本書を読んでいただきたい。