マクロ経済学を学ぼう 勝間和代

マクロ経済とは何か?をわかりやすく、さくっと読

めるくらいの文章量で書かれています。

 

マクロ経済を知らないと世の中の経済系ニュースの

意味が理解できないようです。GDPの仕組みやにつ

いてや政府が国債で借金することが、いいのか悪い

のか?マクロ経済を知らないと判断できない。

 

マクロ経済学は「家計」、「企業」、「政府」をそ

れぞれ経済主体として考えています。

 

私たちの家計は、国民所得=消費+投資という図式

のものに成り立っています。仕事をして収入を得て

モノやサービスを購入します。また貯蓄や投資も行

います。

 

消費について

消費が増えると企業の業績を押し上げることになり

GDPが増え、景気が良くなる方向に動く。

 

「節約」自体は経済にはあまりいい影響を与えない。

消費を絞ると企業の売り上げが減少していき、最終

的に所得が増えなくなる。経済が良くならないため

株価にも悪影響する。デフレになってしまうと圧倒

的に消費が抑制されます。そうするとお金が動かな

くなり経済は停滞していきます。

 

貯蓄と投資について

貯蓄を銀行に預けた場合、経済的な効果は薄い。政

府は「貯蓄より投資」を盛んに勧めている。それは

成長分野への投資は、企業活動を盛んにしたり賃金

の上昇につながるからです。証券市場を通じた直接

投資の方が、経済を成長させやすい。結果的にGDP

全体が大きくなる。

 

政府の役目

高齢化する日本では、徐々に仕事する人が減少して

いきます。それに伴い消費も減少していきます。そ

うすると経済はデフレになりやすくなる。政府が何

も手を打たずに、市場にすべてを任せてたままにす

るとその状態は悪化していきます。

 

そのため政府は金融政策や財政政策を行います。

「公共事業を作って仕事を創出する」

「関わる企業のお金の流れを作る」

「雇用を増やす」

「需要と供給のバランスを調整する」

 

ざっくり言うと税金が政府の収入です。それを使用

して政策を行います。しかし日本は政策による支出

より税収が少ないのが現状です。なので政府の借金

は減らないのです。

 

しかし公共事業や公務員を減らすなど、政策による

支出を減らすことは、経済面から見て良いことでは

ありません。結果的に不景気になっていき、税収が

減ります。

 

したがって「税収を増やすこと」が最大の方法なの

です。メディアや世論は減税を推しますが、「税収

増に寄与する政策」を応援することが経済を良くす

ることになるのです。天下りのための公共予算の支

出など間違った使い方をするのは論外ですが・・・

 

マクロ経済学というめがねを持って、テレビやニュ

ースを見てみると、的外れな評論をしている人が多

いなぁと思うようになるようです。