50代から実る人、枯れる人 松尾一也

50代の悩み。

体力が落ちてくる、経済的な不安が増してくる、

人付き合いに疲れてくる、親の面倒が増える、

仕事の責任が大きくなる…

 

著者は34年間教育事業の現場で多くの人と

出逢ってきたようです。そのなかで50代で実る人と

枯れる人の顕著な違いを感じてきたようです。

 

本書では実る人の特徴である

「いい人間関係」、「元気」、「心の平安」

の3つのポイントの実現方法について書かれています。

 

実現方法は55個の項目がありますが、その中から

取り入れて見たいと感じたものをピックアップしました。

 

■人生を幸せにするものに気付く。

私達を健康に幸福にするのは良い人間関係に尽きる。

特に50代の時に良い人間関係に恵まれていると、

70代、80代の時に健康で幸せを実感している

比率がかなり高いという研究結果が出ている。

 

「かくも短き人生に、争い、謝罪し、傷心して、

責任を追及している時間などない。

愛し合うための時間しかない。

それがたとえ一瞬にすぎなくても、

良い人生は良い人間関係で築かれる」

 

■発言をマネジメントする。

「言うべきこと・言いたいこと」は主張しましょう。

やはりベテランならではの矜持を持って、

自分のノウハウや思いを伝えておくべきです。

 

■人の評価から自由になる。

人の目や評価を気にせず自分の流儀を貫いてたり、

他人の反応に無頓着であったり…

めいっぱい自分らしさを発揮していきましょう。

 

■損得を越えて行動する。

自分の損得を超えて、社会のために、次世代のために

という視座に立てた人が、その後めきめきと実り出す。

 

■自然の中に身をおく時間を作る。

人生は、悩み→葛藤→放念、の繰り返し。

このプロセスを活発に促進してくれるのは、

山を登る、海に浸かるなど自然と戯れる行為です。

 

■仕事と人生を切り離さない。

仕事が人生最大の趣味になるように整える。

 

■目には見えない報酬を稼ぐ。

仕事があるというのは、ありがたいこと。

その仕事自体が報酬です。仕事に磨かれて

人間的成長を得られていることこそ豊かな報酬です。

 

■御用達の精神で生きる。

この人だからお願いすると言われるようになること。

当たり前ながら永続的に生き残る術はこれしかない。

 

■権威だけで人は動かないことを知る。

気負いを捨てる。威張らない、圧迫感を与えない、

素直にみんなから学ぶ姿勢をみせる。

組織の成果や成長はこんなところから得られる。

 

■毎日事に幸せを感じる。

「しあわせとは毎日事を普通にこなせること」

無事な毎日、これに勝る素晴らしいことはない。

 

■潜在意識をフル稼働させる。

「思考はやがて現実化する」

強く念じて、必ず動く。その繰り返し。

 

■してあげる喜びに目覚めている。

人間の魅力は与えることによって生まれ、

求めることによって消えるもの。

 

全体的な印象として、自分を大切にする、

周囲の人を大切にする、毎日を大切に生きる、

そしてその毎日を楽しむことが重要だと感じました。