世界一の庭師の仕事術 路上花屋から世界ナンバーワンへ 石原和幸

私はガーデニングが趣味です。世界一の庭師とは何なの

か?とても気になり本書を読んでみました。将来、園芸

で世の中に貢献してみたいと考えている。そのヒントが

得られればと思った。

 

生け花がキッカケ

もともと花には興味がない著者であったが、サラリーマ

ンの時に通った生け花教室で、花の世界にハマった。す

ぐさまサラリーマンを辞めて花屋に勤めるのようになっ

た。いろんな花屋を転々としながら、花をキレイに飾る

技術、売る技術を磨いた。

 

結婚するために独立

当時、結婚相手がいたが給料が安かったため、相手の親

から認めれませんでした。しかし花屋は続けていきたい。

そこで独立することにした。長崎の町の路上で花を売る

ことからはじめた。

 

ここからが著者のすごいところ。他の店が買わない花を

安く大量に仕入れる。そしてお客さんが驚くほどの値段

で売る。花束はお客さんが悲鳴をあげるほどのボリュー

ムで勝負する。とにかく大量に花を売り続ける。

 

お客さんが喜んでくれることをするのが、何よりの仕事

のモチベーションなのだそうです。これは!と思った時

は利益は無視。全力でお客さんを喜ばせることをして伝

説になることを最優先する。

 

その後、自動販売機をどけた敷地で一坪花屋を開店させ

る。そこでも花を売りまくる。ついに長崎の一等地で五

坪の店舗を手に入れる。さらに花を売りまくり、花屋で

面積あたり売り上げが日本一になる。

 

なぜ、日本一になれたのか?

自分の置かれた状況で、思いつくかぎりのことをする。

自分がそのときもてるものすべてを駆使して状況を突破

する。著者の行動力、突破力、フットワークの軽さは、

とても真似できるものではないなと感じました。

 

大失敗を経験する。

大手商社と合弁会社を作ることになり東京へ進出した。

有頂天になってしまい、お客さんを喜ばせるという原点

を見失った。自分自身も見失ってしまい、経営はうまく

行かず8億円の負債を負うことなった・・・

 

そして世界一へ。

イギリスのチェルシーフラワーショウとの出会いで、再

び著者の心に火が付いた。ここでも花屋時代の突破力を

発揮し、チェルシーフラワーショウでとてつもない作品

を作り上げた。1回目の出場でシルバーメダル、2回目

でゴールドメダルを受賞した。本書の最初のページに数

点の作品の写真がありました。独創的ですごい作品です。

これが世界一の庭師の仕事なんだなと思いました。

 

著者の仕事に対する考え方に、とても感銘を受けた。

「できない」と言った瞬間にすべては終わり。新しいこ

とに挑戦できるチャンスを逃します。誰もが必ず可能性

を秘めている。ただ必死になっていないから可能性が眠

ったままになっているだけ。必死になることは悩むこと。

考え続けた先にヒントが見つかる。必死になることは楽

しい。まずは「これをやるぞ」と決めることが大切なの

だそうです。