デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか 針貝有佳

なんとしても16時には帰る。プライベートを死守する。

そして家族と過ごす時間を楽しむ。しかし仕事は能動的

に行いしっかり結果を出す。それが一般的なデンマーク

人なのだそうです。

 

デンマーク人の仕事のやり方は、日本とどう違うのか?

読んでみると最近のビジネス書の仕事術と、同じような

ことが多く書かれているように感じた。デンマーク人は

それをすべて実践できているということなのでしょうか。

 

でもどうやら、それだけではなさそうです。

 

デンマーク人は小さな頃からの教育で「社会性」を身に

つけているのだそうです。社会性とは機械を動かす潤滑

剤のオイルのようなものです。

 

良好な人間関係を築くために社会性は重要です。人間関

係ができれば、仕事は完了も同然と言えるくらいの考え

のようです。

 

デンマーク人の社会性の具体例です。

●解決志向の素直なコミュニケーション。

●意見を個人的なこととして受け止めない。

●みんなの意見を平等に聞く。

●重要なこと以外はこだわらない。

 

一人ひとりが優秀な歯車であっても、社会性というオイ

ルが無ければ、ギクシャクしてしまい、組織が効率的に

動くことは難しい。 一人ひとりがオイルをまとった歯車

といったイメージでしょうか。

 

仕事の方はジョブ型採用と中途採用が多い。ジョブ型採

用は、特定の役職を担うというイメージなのだそうです。

もともとその分野の知識があり、得意なことを活かせる

適材適所のマッチングが実現しやすい。

 

「適材適所」×「社会性」が組織の高いパフォーマンス

を引き出しているのだそうです。

 

デンマーク人の仕事に対するコメントで、印象に残った

言葉がありました。

 

「私は仕事を自己成長のための教育機会だと思ってる。

仕事を通じて専門知識を深め、コミュニケーション能力

を伸ばしたい」

 

家族や友人と過ごすプライベートを最も大切にしている

イメージ強いが、仕事の意味や意義、社会にどう貢献で

きるかを考え、自分の仕事をコントロールしているのだ

と感じました。