はじめての課長の教科書 酒井穣

管理職になってから、判断を求められることが非常

に多くなった。なるべく早めに対応しているが、あ

の判断で良かったのかな?もっと良い方法があった

のではないか?悩むことがあります。課長としての

基準を明確にしたいと思い本書を読んでみました。

 

課長とは・・・

末端社員から経営者まで、異なる価値観を持つ世代

間の「通訳」です。経営者が持つ経営情報、末端社

員が持つ現場情報、どちらの情報に対しても課長は

中間的な位置で関わっている。

 

課長という立場はビジネスの現場感覚を持ちながら

予算管理や管理職としての経験をする。起業家とし

て活躍するための素地もできるのだそうです。「社

内ベンチャーの社長」という捉え方もあります。

 

課長に一番大切なスキルは・・・

「部下のモチベーション管理」なのだそうです。

 

部下を勇気づけ、時には危機感を与えながら部下を

一人の人間として気にかける。能力だけでなくもっ

と人間性に興味を示すことです。

 

金銭的報酬には限界がありますが、上司が部下を人

間として大切に思う気持ちには限りはありません。

 

部下をしっかりと褒め、時には叱り、コミュニケー

ションしっかりとること。チームのみんなが少しづ

つ成長していけば、仕事を進める力は飛躍的に上が

っていきます。

 

本書は課長の教科書というタイトル通り、課長とは

何か?課長に必要な8つスキル、避けることができ

ない9つの問題、キャリア戦略などなど。幅広く網

羅しており、とても内容が濃いと思いました。

 

感銘を受けた文章

悩むことは避けられないようです。そんな時に自分

自身を客観的に見れる考え方として、とても参考に

なった文章がありました。

 

対象と深くかかわり全面的に没入する。対象を容赦

なく突き放し切って捨てる。シラケつつノリ、ノリ

つつしらける。同化と異化のこの鋭い緊張が、スタ

ンスを切り替える。

 

目の前の仕事に全面的に没入する。仕事は楽しい、

仕事は大変、どちらも真実。自社の利益を優先させ

るか、相手を助けるべきか・・・

 

振り子のように白と黒の間を振れながら生きる。生

きていると、このような思いが続きます。白黒を混

ぜ合わせた灰色ではダメなのです。

 

しかし安易に白黒の決着をつけるのではなく、白黒

のはざまで緊張を感じながら生きるのが「知」であ

り、人間として成長していくことがなのだそうです。

 

いわゆるメタ思考や、抽象的に見たり、部外者から

見た場合など、物事を広く狭くみることを繰り返す。

ときどき視座の転換をして、状況を把握するのが、

大切だと感じました。

 

まとめ

私は下記3つの項目を今後の活動方針にします。

①部下のモチベーション管理

②部下とのコミュニケーション

③役員と末端社員の通訳

 

課長とはどんな仕事をする役割なのか、よく理解で

きました。これから課長になる方にお勧めします。

すでに課長とて経験を積まれているベテランの方に

も、今一度原点を振り返ってみるのも良いかと思い

ます。

 

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